RTX 5060 Ti 16GBと8GBどっち?自作ゲーミングPC向けの選び方【2026年10月】
RTX 5060 Ti には、VRAM(グラボのメモリ)が16GBのモデルと8GBのモデルがあります。名前は同じでも、2026年10月25日時点では価格に5万円以上の差があります。
この記事では、2つのモデルの違いと、8GBで足りなくなる場面を、公式の仕様とレビュー記事の検証結果をもとに説明します。自作ゲーミングPCでどちらを選べばよいかを、遊びたいゲームと予算から決められるようにしました。
- WQHDで遊ぶ人、重いゲームを高画質で遊びたい人、長く使いたい人は 16GB版を選んでください
- フルHDで、Apex Legends のような VRAM をあまり使わないゲームが中心なら、8GB版でも遊べます
- 2026年10月は価格差が約5.7万〜6.5万円と大きく、16GB版は RTX 5070 とほぼ同じ価格です。ほかのグラボと比べてから決めるのがおすすめです
16GB版と8GB版の違いはVRAMの容量だけ
NVIDIA の公式サイトの仕様では、2つのモデルの違いは VRAM の容量だけです。GPU の性能を決めるコアの数やクロックは同じです。
| 項目 | RTX 5060 Ti 16GB | RTX 5060 Ti 8GB |
|---|---|---|
| CUDA コア | 4608 | 4608 |
| ブーストクロック | 2.57GHz | 2.57GHz |
| VRAM | 16GB GDDR7 | 8GB GDDR7 |
| メモリのバス幅 | 128bit | 128bit |
| 消費電力(Total Graphics Power) | 180W | 180W |
| 必要な電源容量(NVIDIA の要件) | 600W | 600W |
VRAM が8GBで足りるゲームでは、16GB版と8GB版の性能はほぼ同じです。差が出るのは、ゲームが8GBを超えて VRAM を使うときです。
2026年10月の価格と価格差
主要メーカー(ASUS・MSI)の同じシリーズどうしで比べました。価格は、価格.comで調べた2026年10月25日時点の最安価格です。
| 比べ方 | 16GB版 | 8GB版 | 価格差 |
|---|---|---|---|
| 同じ ASUS DUAL どうし | 146,736円 | 89,800円 | 56,936円 |
| 同じ MSI VENTUS 2X OC PLUS どうし | 148,800円 | 84,000円 | 64,800円 |
2025年6月ごろは、16GB版が約8万円で買えました。今はグラボの値上がりが続き、16GB版と8GB版の価格差も広がっています。
8GBで足りなくなる場面
VRAMを8GB以上使うゲームがある
AKIBA PC Hotline! が RTX 5060 Ti 16GB で、フルHDのときの VRAM の使用量を測っています。画質を上げると、8GB を超えるゲームがあります。
| ゲーム | 画質の設定 | VRAM の使用量(平均) |
|---|---|---|
| Apex Legends | 最高設定 | 約5.5GB |
| Call of Duty: Black Ops 6 | バランス重視 | 約7.5GB |
| Call of Duty: Black Ops 6 | 極限(最も重い設定) | 約12.5GB |
| モンスターハンターワイルズ | 高、レイトレーシングなし | 7.7GB前後 |
| モンスターハンターワイルズ | ウルトラ、レイトレーシング高 | 約13GB |
| インディ・ジョーンズ/大いなる円環 | 中 | 約8.3GB |
出典:AKIBA PC Hotline!(2025年5月8日)
Apex Legends は最高設定でも約5.5GBなので、8GB版で足ります。一方で、モンスターハンターワイルズや Call of Duty: Black Ops 6 は、画質を上げると8GBを大きく超えます。
足りないとフレームレートが落ちる
Notebookcheck が紹介した検証では、VRAM を多く使う条件で、8GB版のフレームレートが大きく下がりました。
- Cyberpunk 2077(WQHD、最高設定でレイトレーシングあり、DLSS クオリティ):16GB版が約18.5fps、8GB版が約9.1fps
- Horizon Zero Dawn Remastered:16GB版がフルHDで29%、WQHDで16%速い
- Assassin’s Creed Shadows:ほぼ同じ
出典:Notebookcheck(2025年4月18日)
PCIe 4.0のマザーボードでは差が広がる
RTX 5060 Ti は、マザーボードと PCIe 5.0 の8レーンでつながります。PCIe 4.0 のマザーボードに付けると、データを送る速さが半分になります。
16GB版は VRAM に余裕があるので、PCIe 4.0 でも性能はほとんど変わりません。8GB版は VRAM が足りないときに本体のメモリとデータをやり取りするので、その影響を受けます。ドイツの ComputerBase の検証では、8GB版を PCIe 4.0 で使うと、Final Fantasy XVI やモンスターハンターワイルズなどで性能が下がりました。
どちらを選ぶべきか
16GB版を選ぶ人
- WQHD(2560×1440)のモニターで遊ぶ
- モンスターハンターワイルズのような重いゲームを、高い画質で遊びたい
- 1枚のグラボをできるだけ長く使いたい
- マザーボードが PCIe 4.0 以前
8GB版でよい人
- フルHDのモニターで遊ぶ
- Apex Legends のような、VRAM をあまり使わないゲームが中心
- 重いゲームは、画質を中くらいに下げて遊べればよい
8GB版でも、画質の設定を下げれば多くのゲームを遊べます。ただ、上の表のように、すでに画質を上げると8GBを超えるゲームがあります。重いゲームも遊ぶつもりなら、画質を下げる前提で選んでください。
価格差が大きいときは、ほかのグラボとも比べる
2026年10月は価格差が5万円を超えているので、次のグラボとも比べてから決めるのがおすすめです。
RTX 5070 は RTX 5060 Ti より上のモデルで、CUDA コアが6144基あります(RTX 5060 Ti は4608基)。VRAM は12GBで、必要な電源容量は650Wです。
Radeon RX 9060 XT 16GB は、RTX 5060 Ti の8GB版より5,000〜1万円ほど高いだけで、VRAM が16GBあります。週刊アスキーのレビューでは、ゲームによって RX 9060 XT が上回る場合と、RTX 5060 Ti が上回る場合がありました。DLSS のマルチフレーム生成に対応するゲームでは、RTX 5060 Ti のほうが速くなる場合があります。
おすすめのモデル
16GB版と8GB版のどちらも、多くの店舗で売っている ASUS の DUAL シリーズがおすすめです。2つのモデルは大きさも補助電源も同じなので、どちらを選んでも同じように組み込めます。
ASUS DUAL-RTX5060TI-O16G(16GB版)
価格は 2026年10月25日時点で 146,736円です。
ASUS DUAL-RTX5060TI-O8G(8GB版)
価格は 2026年10月25日時点で 89,800円です。
組み込む前に確かめること
| 確認すること | DUAL-RTX5060TI-O16G / O8G |
|---|---|
| カードの長さ | 229mm |
| 厚み | 2.5スロット |
| 補助電源 | 8ピン×1 |
| 推奨の電源容量 | ASUS は550W、NVIDIA は600W |
ケースの仕様で、グラボの長さの上限が229mm以上あるかを確かめてください。電源は、NVIDIA の要件に合わせて600W以上で、PCIe の8ピン(6+2ピン)のケーブルがあるものを選ぶと安心です。
よくある質問
- 16GB版と8GB版で、VRAM 以外の性能は違いますか?
-
NVIDIA の公式の仕様では、CUDA コアの数もクロックも同じです。違いは VRAM の容量だけです。
- フルHDなら8GB版で足りますか?
-
Apex Legends のような軽いゲームなら足ります。モンスターハンターワイルズなどの重いゲームでは、フルHDでも画質を上げると8GBを超えます。
- 8GB版を買ってから、あとで VRAM を増やせますか?
-
増やせません。VRAM はグラボに付いているので、増やすにはグラボを買い替える必要があります。
- PCIe 4.0 のマザーボードでも使えますか?
-
どちらも使えます。ただ、8GB版は PCIe 4.0 だと VRAM が足りない場面で性能が下がりやすいので、PCIe 4.0 のマザーボードなら16GB版をおすすめします。
- 電源は何Wあれば足りますか?
-
NVIDIA は600Wを必要な電源容量としています。600W以上で、PCIe の8ピンのケーブルがある電源を選んでください。
価格は変わりやすいので、購入前に最新の価格を確かめてから選んでください。
